
『7つの習慣』は人生においてとても大事な考えかたが書かれている本です。
しかし、初めて読むと言葉の難しさ、抽象さにピンと来ないと感じる人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな人のために、「7つの習慣」の前に意識するべき「パラダイム」について、具体例をあげて説明しようと思います。
『7つの習慣』パラダイムとは
「パラダイム」とは、物事の見方のことを指しています。
ある人にとっては嬉しいことでも、他の人から見たらそれほどでもなかったりしますよね。
人の自慢話を聞いたときにちょっとうんざりしてしまうのも、自慢話をしている人と、聞いてる人のパラダイムが違うからと言えます。
人は皆、それぞれ違うパラダイムを持っていますが、日常で自分のパラダイムに気づくことはなかなかありません。
私たちは無意識のうちに、自分の経験や知識をもとに正しいと思う行動をしているからです。
たとえば私は「仕事はつらくて大変」というパラダイムを持っていました。
そのため、就職するのが嫌で新卒でフリーターになりました。
さらに自分が興味のある業界に入ったらブラック企業だった、という経験から
「好きなことでは収入は得られない=好きじゃないことをしないといけない」
という見方をするようにもなりました。
だけど一方で、世の中には子供の頃からの夢を仕事にしている人もいます。
そういう人にとっては、「仕事は自分の夢であり、好きなことを仕事にした」と言えますよね。
こんな風に、自分にとっては普通のことでも、他の人からみると違うことがたくさんあります。
自分のパラダイムに気づくとき
パラダイムは自分の経験や立場で変わります。
私たちはみな、生まれてきた環境も育った環境も違うので、パラダイムが違うのは当たり前です。
宝クジが当たると、突然やることが派手になったりしてしまうのも、お金に対するパラダイムが変わったせいなのかもしれません。
自分と他人のパラダイムに気づくタイミングは、
- 何かに不満を感じているとき
- 誰かの意見に対して「それは違う」と感じたとき
人は誰でも「自分が正しい」と思いながら生活しています。
だけど自分の思うような結果が得られず、不満を感じることはありませんか?
そんなときは、自分のパラダイムを見直すときなのです。
私のパラダイムシフト経験
私の場合、「仕事はつらいもの」というパラダイムを持っていました。
アーリーリタイアしたいと思っていましたし、残業するのも大キライでした。
終電まで残業する環境だったブラック企業は半年で辞めたのも、
「仕事だけの毎日なんか、生きる意味ない」
と思ったからです。
しかし、あることがきっかけで、そのパラダイムに疑問を持つようになりました。
今の職場で残業してたときのこと
ある日、私は遅くまで残業をしていました。
残業するのがキライなので、時間が遅くなれば遅くなるほど不機嫌になっていきます。
しかし周りに目を向けると、遅い時間になっても朝と変わらず楽しそうに仕事をしている人がいました。
彼女は仕事が好きというタイプでもないですし、それほど責任がある立場でもありません。
それなのに残業が嫌そうな雰囲気はまったくありませんでした。
その時、ふと、ブラック企業に勤めていたときのことを思い出しました。
ブラック企業で残業してたときのこと
私は終電まで働いても残業代が出ないため、
「早く仕事を終わらせて一刻も早く帰りたい」
と思いながら仕事をしてました。
だけどそんな職場の中で、会社に泊まり込んでまで仕事をする子たちがいました。
出版業界だったので、そういう働き方はめずらしくはなかったのかもしれません。
しかし私はその会社で働くまで、まったく違う業界で、なおかつ派遣として働いていたため、時給で働くのが普通でしたし、会社に泊まり込むなんてありえませんでした。
新卒で入ってきたばかりの20代前半の女の子たちが、徹夜して仕事をしていても楽しそうな様子にカルチャーショックを受けました。
そんなに長時間働いたって給料が増えるわけでもないのに、
どうしてそんなに楽しそうにいられるんだろう?
毎日遅くまで働いても楽しそうな彼女たちを見て、「同じ感覚で一緒にやっていける自信ない」と思い、そのブラック企業を辞めたわけですが・・・
自分の感覚のほうがおかしい?
今、目の前でそのときと同じような光景を目にしたとき、
「あれ?もしかして私の感覚のほうがおかしいの???」
という疑問が浮かびました。
今の職場はブラックではありません。
それでも、私にとっては遅い時間まで働くことが苦痛でした。
残業=悪みたいなイメージでした。
だけど同じ状況でも、それをつらいと思っていない人がいる。
ブラックの時はそんな彼女たちをおかしいと思って辞めました。
しかしそのときと似たような状況で、違う人がやはり楽しそうに仕事をしている。
自分の残業=悪というパラダイムに疑問を持った瞬間でした。
パラダイムシフトです。
私と同じように残業きらい!という人は多いのではないかと思います。
だけど、その状況で自分がモヤモヤしないためには、「インサイド・アウト」の考え方のとおり、自分の行動か見方を変えるしかないんですよね。
自分の行動を変えるなら、
- 上司に仕事量について直談判する
- 効率良くできないか考える
- 周りの人に依頼する
見方を変えるなら
- 他の人より多くの経験ができている
- 残業代は稼げる
- 残業は別に大変なことじゃない
パラダイムに気づいてないと、「今の状況は避けられなかったこと」と捉えてしまいがちです。
でも本当はそうではなくて、数ある選択肢の中から、自分の価値観に基づいて行動を選択した結果、今の状況にある。
私で言えば、
今の職場で働くことを選択し、
指示された仕事をやるという選択をして、
そして、残業してでもその仕事を終わらせる
という選択をしたのは私。
その選択をした自分の責任に気づかないと、自分が苦しくなっていくのです。
パラダイムを変えるには?原理原則を認識しよう

ではどのようにパラダイムを変えていけばいいのか。
『7つの習慣』では、「原則」に従って生きるべきだと書かれています。
「原則」とは、「時間が経っても変わらないもの」で「場所に関わらず共通する」価値観や真理のこと。
たとえば、「誠実さ」「正直さ」「貢献」「可能性」「勇気」など、人として正しい価値観のことです。
いまいち理解しづらいかもしれませんが、「理想としてあるべき姿」と考えるとわかりやすいかもしれないですね。
問題が起きたとき、自分が尊敬する人を思い浮かべて「あの人ならどう考えるだろう」と想像するのも、自分のパラダイムを変える方法です。
これを機会に、自分の理想の姿を思い描いてみませんか?
理想のあなたはどんな姿?
【本ブログ引用元・参考元の出典】

『7つの習慣』に初めて触れるなら、漫画からのほうが読みやすくてオススメ。
私はさらに詳しく知りたくなったので、完訳版を注文中です!